ニキビ跡が形成されるのにコラーゲンが働くとは?

 

顔にニキビ跡がくっきりと残ってしまうと目立つのでとても気になりますよね。人の体に出来た傷を修復する時には、コラーゲンの産生が欠かせません。そして進行してしまったニキビも傷の一種と言えるでしょう。

 

つまり、ニキビ跡の作られる過程にコラーゲンが関わっているのです。ニキビにより出来てしまった「傷」がどのように修復され、ニキビ跡という「傷跡」になるのか見ていきたいと思います。

 

毛穴は傷が残りやすいのにニキビができやすい部分

 

皮膚は、上から、表皮、真皮、皮下組織という構成になっています。表皮の一番底には、基底層という表皮組織を作る細胞が並んでいるので、表皮までの深さの傷なら、皮膚が再生するので、絆創膏やテープでサポートしてあげれば、数日もすれば傷は目立たなくなってきます。

 

しかし、毛穴はもっと深いところにあるので、組織が壊されるとやっかいです。

 

ニキビが傷になってしまうメカニズム

 

過剰な皮脂分泌により毛穴が詰まり、その中でアクネ桿菌が増殖します。そしてアクネ桿菌は皮脂を分解して遊離脂肪酸を生じ、それが炎症を起こした状態がニキビです。

 

毛穴は真皮の深い部分まで到達しています。ニキビが悪化して化膿してくると(赤〜白ニキビから黄ニキビへ)、細菌と好中球が戦い、炎症が起こり、毛穴周囲の組織が破壊されていきます。

 

血液中の形質細胞がこの組織の破壊物を取り込み(貪食作用と言います)、マクロファージとなって、組織が壊されているよー!と合図となる活性物質を放出します。すると、それに呼応して線維芽細胞が集まってきます。

 

そこで線維芽細胞は傷を修復するためにコラーゲンを作り始めます。コラーゲンは「膠原線維」とも呼ばれ、「膠(にかわ)」の文字通り、組織の欠けた部分を埋めてゆきます。マクロファージは新しく血管を作る指令も出し、このコラーゲン組織の中を毛細血管が新生されていきます

 

するとこの血管から栄養や酸素が運ばれて線維芽細胞に供給するので、さらにコラーゲンの産生が促進されます。こうしてコラーゲンや血管の生成サイクルが作られ、組織の欠損した部分を埋めていきます。こうして欠損した部位(傷)を埋めた組織を肉芽組織と呼びます。肉芽組織はコラーゲン同士も結びついたりして少しずつ補強されていきます。

 

ニキビ跡は「瘢痕」

 

徐々に補強されてきた肉芽組織は真皮に近くなっていきます。そして傷の修復が進んできたら線維芽細胞の活性が落ち着いてきて、コラーゲンの生成量も落ちてきます。この状態を瘢痕組織と呼びます。

 

瘢痕組織はコラーゲンの並びもバラバラですし、真皮まで深く破壊された皮膚組織では、その大きな穴の「壁」は修復できても、穴の全てを埋めきれず、穴が残ってしまうのです。

 

ニキビ跡の治療は?

 

ニキビ跡の治療は、病気とは言えず、見た目の問題なので自費診療になることもあります。主なものに以下のような方法があります。

 

ケロコート: 皮膚科や形成外科で処方してもらえるが、現在では市販もされている。シリコンで出来ていて、肌の上に層を作り、凹凸を目立たなくしてくれます。

 

ケミカルピーリング: 角質や表皮を除去して真皮のコラーゲン生成を促します。

 

ヒアルロン酸注射: 肌はふっくらしますが、ニキビ跡が目立たないと感じるかは個人差があります。

 

フォトフェイシャル、フォトRF、レーザー: コラーゲンの生成を活性化します。

 

表皮の傷というのはどうしても跡が残ってしまうものです。レーザー等で目立たなく出来る時代になりましたが、ニキビを作らないよう清潔な状態の肌を保ち、生活習慣も乱れないように注意していきたいものですね。